栄光なき挑戦者たち
ちょっと前の本なんだけど、古本屋で見つけて読んでみたら非常に面白かったからご紹介。
西本頑司著の「栄光なき挑戦者たち」。タイトル読んでも、表紙を見ても、内容が全然想像つかないと思うけど、簡単に言えば「プロジェクトX in エロ業界」。NHKのプロジェクトXの場合だと、VHSビデオ作ったり、青函トンネル作ったり、H2ロケット作ったりと、物作り大国ニッポンを象徴するような様々なプロジェクトを追っているわけだけど、この本では、エロな物に情熱を注ぎ、エロの新時代を切り開いて行った人たちを追っている。
…こう書くと、どーしても色物的なイメージを持ってしまうが、ハッキリ言って全然色物じゃない。しかもエロくすらない。読んでてもチンチンがピクリとも来なかったもん。むしろ、本気で感動してしまった。エロのプロジェクトXであって、エロいプロジェクトXじゃあないんだよね。
ちょっと内容を紹介すると、一介のゴム職人が、世界にも類を見ない高性能、高品質のコンドームを作り上げた、オカモトのコンドーム。高度経済成長期の覇者ヤシカの創業者・牛山善政が晩年に作り上げた性機能回復器具。泡踊りを開発し、トルコ風呂新時代を築き上げ戦後日本の性風俗に革命を起こした伝説のトルコ嬢。妻子もあるノンケの編集長が、男を愛する男のために、世間のタブーや偏見、差別、エイズパニックに立ち向かい作り上げた世界初のホモ雑誌「薔薇族」。その他、ラブホテルやキャバレー戦争、浅草ストリップなど。主に、戦争によって一回エロ産業が崩壊したところから、戦後の復興と共に近代エロ産業を作り上げていった人たちの話が多く、本当にアツイ!
…まあ、NHKじゃあまず放送されない内容だけど、黒部ダム作るのと、薔薇族を作るの、どっちがエライとか比較する問題じゃないと思うよ。アダルトビデオ業界なんかもそうだけど、別にエロい物を作っているから不真面目な人たちなんてことは全然なく、どんなくだらないものでも、変に見える物でも、真剣に物を作ってる人たちの姿ってカッコイイし、感動的なんだよな。
…この辺の感覚、わかってくれない人が悲しいほど多いのもまた事実。オレがこの本の感動を伝えようと、熱くコンドーム開発物語を語ってやってるっていうのに、すっごい嫌そうな顔をする女とか…ホントムカツク! そーゆーヤツに限って生で中出しされて妊娠しちゃうんだよ。コンドームを笑うヤツはコンドームに泣くぞ。ボクはあいにくコンドームを使うような機会に恵まれてないんで、あんまお世話にはなってませんが…とりあえずありがとう、エロのエライ人!




